
実は、ご近所づきあいの良し悪しが、防犯対策に影響します。ドロボーは人の目にさらされることをとても嫌がります。近所づきあいが密な地域であれば、ドロボーにとっては仕事をやりづらい地域となります。その地域での犯行をあきらめる可能性も高くなるのです。それでも
「狙われたら終わりでしょ!」
「入ろうと思えば何処からでも入られてしまうでしょ!」
と言う方は多いですね。確かに工具を持って、時間を掛け音を立てて侵入する気になれば、防犯対策をした住宅でも侵入は不可能ではないでしょう。もしキョロキョロして不審な人を見かけたら
「どちらかお探しですか?」

などと声をかけてみる事も重要です。侵入しづらい地域作りを心がけましょう。
戸建住宅であれば、庭の見通しをよくすることは、空き巣が犯行をためらう環境となります。
近年の空き巣は、大胆になってきました。多少人目に触れたぐらいだと、犯行を試みるかもしれません。
マンションなどの集合住宅の玄関ドアであれば、鍵を2つ以上取り付ける、サッシ窓に補助鍵を付ける、面格子の取付ねじを防犯ねじに交換するといった対策を行いましょう。こういった防犯対策が威嚇効果を生みます。空き巣が多くの防犯機器を目にした時、あきらめることがあります。あるいは、犯行に及んでも、侵入に時間が多くかかります。
空き巣の50%は5分以内で、80%は10分以内で、侵入できなければ犯行をあきらめます。

2000年頃から、ピッキングという鍵の不正解錠が横行し、被害が急増しました。毎日のように新聞やTVで取り上げられ、社会問題化しましたね。ピッキングは鍵穴に針金状の工具を入れて、鍵を回してしまう特殊な技術です。当然、ロックメーカーからは、”ピッキングに強い鍵”という謳い文句で、いろんな種類の鍵が販売されるようになりました。ピッキング強盗が鍵穴から開けることが、どんどん難しくなった一方で、別の手口を使ってドアを開けることを考え付きました。それがサムターン廻しという手口です。サムターン廻しは、ドアに穴を開け専用工具を差込み、室内側のつまみ(サムターン)を廻します。またまたメーカーからサムターン廻し対策品が発売されました。
サムターンを廻す手口も使えなくなると、今度はドアをこじ破る手口が多発しました。こじやぶりは古くからある暴力破壊の手口です。バールをドアとドア枠の隙間に差込み、てこの原理でドアを捻じ曲げ、ドア枠を潰していきます。私が遭遇したこじ破り被害の現場は下写真です。
このドアはピッキングできない鍵に交換しており、補助錠も取り付けられていましたが、このありさまです。

たしかに、泥棒にとっては、以前よりも防犯性の高い鍵が多くなり、侵入に手間取ることも増えました。しかし、彼らは職業として空き巣をやっているプロなので、そう簡単にはあきらめません。
防犯対策と侵入犯罪はイタチごっこであるのが現状です。だからといって何も防犯対策を行わないのは危険きわまりない。「ウチには侵入されても、盗られる物は何もない」という人は多いです。しかし、近年の空き巣は、すぐさま強盗犯に、そして殺人犯に豹変するのです。
これからも、大胆で暴力破壊による侵入は続くでしょう。在宅中なのに侵入された被害も増えています。自分だけは大丈夫、という根拠のない自信を持たずに、出来る範囲の防犯対策を、まず検討してください。何より大切なのは、高い防犯意識を持つことです。大きな被害にあってからでは遅いのです。
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